こんにちは、中央会計社の加藤です。
決算が近づくと、「節税」というキーワードが頭をよぎる経営者の方は多いのではないでしょうか。「今期は利益が出そうだから、何か対策をしないと…」と考えるのは、当然のことだと思います。
ただ、私たち中央会計社は、「税金を安くする」ことだけが、お客様にとってのベストな決算対策だとは考えていません。
今日は、私たちが決算対策をご提案する上で、最も大切にしている「考え方」について、少しお話しさせてください。
まず大前提として、ただ会社の税金を減らすのが目的ではなく、社長個人の税金や社会保険料まで含め、会社と個人、双方の手元に一番多くお金が残る方法を考えます。
例えば、会社の税金を減らすために役員報酬を極端に上げたとします。確かに会社の税金は減るかもしれませんが、社長個人の税金や社会保険料が増えてしまうため、トータルで見ると損をしている…というケースは少なくありません。
私たちは、会社だけ、個人だけ、で考えるのではなく、あくまで「会社と社長の財布を合わせた全体」で、一番多くお金が残る着地点を提案します。
次に、非常に重要な考え方です。
強い会社を作るためには、まず「利益を最大限に出す」ことが全ての土台となります。そして、そこから適切な税金を納めること。その後に残る利益こそが、「強い財務体質」や「高い銀行評価」につながります。
「税金を払いたくないから、利益を抑える」という発想は短期的には良くても、社長の目標を達成するためには逆効果かもしれません。強い財務体質は「納税後の利益」の積み重ねでしか作れない、と私たちは考えています。
利益を最大限追求した上で、いよいよ「どうするか」を考えます。
「節税」は、税金をゼロにすることが目的ではありません。生み出した利益を「納税して、今の会社の体力をつける」分と、「将来のために活用する」分に、どう最適に振り分けるかです。
例えば、法人税は利益800万円を境に税率が変わります。そのラインも考慮しながら、「今、納税してキャッシュを厚くする」のか、「会社の将来のために、節税したり、利益を繰り延べたりする」のか。
なにが正解かは、社長が描く未来によって異なります。この「最適なバランス」を一緒に見つけることこそ、私たちの役割だと思っています。
そして、最後はこれに尽きます。
私たちが最も大切にしているのは、社長自身の「お気持ち」です。長期的には納税した方が有利だと頭では分かっていても、目の前に大きな納税額があると「とにかくこれを減らしたい」と感じるのは、当然の感情です。
数字上の「正解」が、必ずしも社長の感覚での「正解」とは限りません。
私たちは、まずお客様のお考えをじっくりお聞きした上で、数字上の損得と、お気持ちの両方が納得できるベストな着地点を、一緒に探します。
決算は、会社の「これまで」を確定させると同時に、「これから」の戦略を決める大切な節目です。
私たち中央会計社は、この基本方針に基づき、社長一人ひとりの状況とお気持ちに寄り添ったご提案を心がけています。数字と気持ち、両方がスッキリする決算を、ぜひ一緒に目指していきましょう。
何か気になることがあれば、どんな小さなことでも、いつでもご相談ください。
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