【建設業向け】工事台帳をつけるメリット
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【建設業向け】工事台帳をつけるメリット

2021 / 09 / 01

 

工事台帳とは、工事現場ごとの支出(材料費、労務費、外注費、経費等)を詳しく記載する台帳です。

 

建設業界に携わる方は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、「工事台帳をきちんと作成している」会社様は多くはないのではないでしょうか。今回は工事台帳を作成するメリットをお伝えします。

 

建設業界は現場によって工期や納期が違うため、毎月の売上が不安定になりがちです。さらに、悪天候や資材調達の遅れなどで工期が伸びたりすることもありますし、同じ現場であっても入金と支払のタイミングもバラバラですよね。毎月の試算表を見てもピンとこないのは、このせいかもしれません。

 

工事台帳を作成することができれば、現場ごとの売上、原価はもちろん、進捗具合なども可視化できます。現場ごとの原価が分かるようになると、採算の合わない現場の傾向が分かるようになるため、会社の利益を改善する糸口をつかむことができます。受けるべき利益率の高い仕事と、そうでない仕事の予測が立つようになると、

 

①忙しいけど儲からない

②儲からないから休めない

③休めないから品質が落ちる

④品質が保てないと利益率の高い仕事が来ない

⑤利益率が低いと多くの現場をこなさなければならない

 

というループから抜け出すことができるかもしれません。

 

税理士視点でのメリットは他にもあります。

 

・税務調査

建設業における税務調査の指摘事項の大半は、決算日における仕掛工事についてです。工事台帳があれば調査官からの質問にも明確に答えることができるので好印象です。

 

・決算

決算時の未成工事支出金(仕掛品)の計算が面倒だと感じることは多いと思います。工事台帳を付ける習慣ができていれば、決算時にわざわざ別途集計作業をする必要はありません。

 

慣れないうちは面倒だと感じるかもしれませんが、工事台帳を作っていない建設業の方は、ぜひ取り組んでみてください。