償却資産とは、土地・建物以外で事業用に使用している資産で、単価10万円以上のものです。
固定資産税の内、償却資産のみ申告義務があるのは、登記制度のある土地・建物と異なり、容易に市町村役場が把握できないからと思われます。
わかりやすく、以下、対象となるもの・ならないものの具体例を示します。
| (対 象 ) | (対 象 外) | |
| ① | 事業用売電設備 | 家庭用売電設備 |
| ② | アパートフェンス・舗装 | 自宅フェンス・舗装 |
| ③ | 店舗内装設備 | 自宅内装設備 |
| ④ | 大型特殊車両 | 小型特殊車両 |
| ⑤ | 少額特例資産 | 一括償却資産 |
上記の中で、間違えやすい・申告漏れがしやすいのが②と③です。
②は、建物完成後の家屋調査で評価済と勘違いする傾向があります。
③は、特に店舗借主が負担した内装設備について、借主に納税義務があることが見逃されがちです。
また、④について、自動車税・軽自動車税対象資産(ナンバープレートがついた車両)は、事業用であっても、いわゆる償却資産税の対象外です。
⑤については、少々説明が必要です。
少額特例資産は、単価10万円以上30万円未満の減価償却資産で、一度に全額経費にできるものです。
一括償却資産は、単価10万円以上20万円未満の減価償却資産で、3年で減価償却により経費にできるものです。
これにより、10万円以上20万円未満の減価償却資産は、少額特例資産又は一括償却資産いずれかを選択できます。この判断に当たっては、法人税・所得税といわゆる償却資産税を、総合的に比較検討することをお勧めします。
ここで、償却資産と減価償却資産と、紛らわしくも二種類の表現をしました。
その違いについては…次回お伝えします。
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