⊂ ←この記号、夏休みの宿題でみた記憶はありませんか?
償却資産と減価償却資産…似ていて紛らわしいですね。国語上、償却資産の頭に減価がついているため、減価償却資産は償却資産に含まれた狭い意味のように誤解されるかもしれません。
しかし、実際はその反対です。
償却資産とは固定資産税における用語で、土地・家屋以外で固定資産税対象の資産のことです。ここには、家屋(建物)・車両は含まれません。
一方、減価償却資産とは、償却資産だけでなく、家屋(建物)・車両・ソフトウエア・営業権なども含まれます。
すなわち、償却資産が減価償却資産に含まれます。
数学上、集合の記号を使うと、償却資産 ⊂ 減価償却資産 という関係になります(数学嫌いの方、ごめんなさい)。
なお、建物付属設備は償却資産になるのが原則ですが、市町村によって判断基準が異なる例があるので要注意です。
例えば、建物新築と同時に設置した、天井埋込型エアコンです。建物の構造上、一体のものと判断する市町村の場合、建物評価額に含まれて固定資産税がかかります。そのケースでは、償却資産として申告する必要はありません。申告した場合、二重課税として、余分に固定資産税が発生するリスクがあります(別のエアコンを申告したと、市町村が考える可能性です)。
逆に、天井埋込型エアコンを、建物と取り外し可能のため、一体評価しない市町村では、償却資産として申告する必要があります。申告すべきか迷ったら、その資産が存在する市町村に問い合わせすることをお勧めします。
ここしばらく、固定資産税とその関連のものをお伝えしてきましたが、そもそも資産と経費に分けるのはなぜだと思われますか? また、資産と経費を区分する基準とは何でしょうか?
それについては…次回お伝えします。
愛知県で30年以上、3,000を超える企業・個人様に対して税に関するサポートを実施してきた税理士法人です。資金調達や創業支援など税理士顧問として経営のサポートをすることはもちろん、クラウド会計の導入支援もできる経理代行業務、生前贈与からご相談いただける相続対策など、多岐にわたるサービスを提供しています。
いよいよ令和5年10月1日から適格請求書等保存方式(消費税のインボイス制度)が始まります。 これを機に免税事業者から課税事業者になり不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。 ...
皆さんにとって、資産価値がある物と感じる基準は、何円以上でしょうか? お気に入りの物ならば、金額にかかわらず、個人的には資産あるいは宝物と感じることでしょう。 税務上では、主観的な思いと無関係...
令和5年10月1日から消費税のインボイス制度が始まります。 今まで免税事業者だった方もインボイス制度が始まることによって課税事業者を選択した方もいらっしゃるかと思います。 今回はまだインボイス...