青より白がいい…そう主張する個人事業主もいます。その大半は、先入観による誤解が原因と思われます。
前回、赤字を翌年以降に繰り越せることが、青色申告最大のメリットとお伝えしました。繰り越せる期間が、個人と法人では異なり、前者は最長3年間、後者は最長9年間です。
3年が短く感じられるかもしれません。それでも、青色の方が白色よりもメリット=節税効果があります。
青色を選んだ個人の主なメリットを二つ挙げてみましょう。
65万円または10万円を、利益から差し引くことができます。65万円を選ぶには、帳簿記載(総勘定元帳作成など)をする必要があります。手間をかけることで、所得税+住民税の合計税率20%の個人は、年間で
約13万円の納税額を減らすことが可能です。
この65万円は、そのための手間賃を国が認めたとお考えください。
総勘定元帳作成ができない場合は、差し引く金額は10万円となります。

一緒に仕事を手伝ってもらえる家族に、そのお礼の気持ちを、給料として支払うことが認められます。給料=経費になるため、個人事業主の節税が可能になります。
白色の場合、そのお礼は生活費を渡した扱いになります。生活費=経費でないため、個人事業主の節税にはなりません(別の制度はありますが、青色における給料までのメリットはありません)。
それでも、青より白がいいでしょうか? 白の結果、毎年納税が増えて家計が赤くなっていませんか? まっ白に燃え尽きて…それでいいのは、有名なボクシング漫画の世界のみではないでしょうか。
白の方が、面倒くさくないと言われるお客様もいます…それは、大きな誤解です。特に面倒という点では、白も青もほぼ同じになっています、今では。
その誤解を解いて合法的に節税することは、…次回お伝えします。
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